特別決議
秋のたたかいを意気高くとりくむ決議

 社会保障の度重なる改悪、消費税率引き上げの策動、労働法制改悪と大企業のリストラ「合理化」の後押し、言論の自由や教育への干渉、そして無法なイラク攻撃への加担と有事法制の成立など、おりかさなる悪政が、国民・労働者にかつてない被害と深刻な将来不安を呼んでいます。一人ひとりが閉塞した状況に追い込まれる中で、いくら“景気回復”が叫ばれても、私たちには実感することはできません。
 損保産業は、1998年の「自由化」後、5年の間に、日本経済と金融の危機対応に巻き込まれ、社会的役割とは無縁の再編「合理化」憶勢を突き進んできました。統合・合併は、単なる業界地図の書き換えではなく、この産業を、競争激化と全面的「合理化」一色の産業に変貌させています。そしていま、圧倒的寡占化のもとで、産業の「歪み」が、すべての職場に押しつけられています。あいつぐ人減らしや賃金・処遇の切り下げ、かつてない長時間過密労働の悪化と不払い残業の横行、職場のすみずみまではりめぐらされる“競争原理”。損保に働く誰の目の前にも、異常な現実が明らかになっています。
 し かし、私たちは、この一年も、職場の現実、働くものの声に固く結びつき、情勢がもたらす事態に立ち向かい、主張と運動を重ねてきました。一年間で1600人を超える仲間の「交流・共同の場」への結集、制度破壊を許さず、スト権行使も含めてたたかった2003年春闘、「とりくみ指針」を手に各支部が奮闘した長時間過密労働実態改善、真の「健全性」をとりもどす視点と課題を明らかにした「自由化」5年の分析・検証、過酷な状況の中で最後まで団結しとりくみをすすめられたTIS分会のたたかい、共同行動を軸に運動を前進させ、東京高裁判決を目前にした朝日闘争、生活と雇用確保にとりくむPPC支部、組合間差別とたたかう瀧前中央執行委員長不当配属撤回のたたかい、これらの一歩、一歩の努力の中で積み重ねてきた地協新体制に向けたとりくみ。このすべてが、今後に向け、この時代にふさわしい、労働組合の役割発揮であることを、私たちは確信しています。
 本大会では、新たに迎える2004年度の秋のたたかいを、雇用と人間らしく働ける職場を守る、損保産業の社会的役割を守る、人間を大切にする労働組合として奮闘するという3本の柱で
○一人ひとりの真の拠り所となる労働組合を追求する。
○組合員の心の中の声と固く結びつき、労働組合への共感を力に運動をすすめる。
○団結を何よりも大切にし、労働組合の主体性を堅持する。
○地協新体制のもとで、組合員が集い語り合うなかで、人間らしさをとりもどし励ましあえる「交流・共同の場」を築いていく。
ことを基調に、全力で運動をすすめていくことを確認し、確立された運動方針のもと、秋のたたかいから、明日を拓くために、知恵と力を合わせて前進していきます。。

2003年9月22日
全損保第60回定期全国大会





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